『中東アナトミー』とは
アナトミーとは「解剖」を意味します。日本から地理的にも遠く、背景や人々の「本音」が見えづらい中東を少しでも多くの人に理解してもらうため、さまざまな視点から中東を「解剖」して、疑問を紐解いていきたいと思います。筆者の私も中東に暮らすようになってからまだ5年程度。まだまだわからないことだらけで、日々、勉強の毎日です。中東に関心のある皆様と互いに学びながら、より理解を深められる、そんなニュースレターにしていきたいと考えています。
こんな方におすすめ
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中東の地政学をもっと知りたいという方々
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中東を勉強している高校生・大学生
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中東地域を担当されているビジネスマンの方々
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イスラエルとパレスチナに興味ある方々
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アラブ・湾岸地域に興味ある方々
筆者について
中東に携わる多くの方々の中には、「高校の第2外国語でアラビア語の勉強を始めた」「大学でアラビア語を始めた」「中東の映画が好きだった」など、若い頃から中東に触れてきた人たちもいらっしゃいまし。私自身、そうした方々の博識・経験にたくさん助けられてきました。
しかし、私が中東に触れるきっかけとなったのは、サラリーマンには避けることのできない「人事異動」でした。それまでは中東には一度も来たことはありませんでした。大学院修了後、2012年にNHKに記者として入局し、札幌で警察担当となり、記者を辞めたい毎日でした。2年目には稚内報道室に異動、3年目には旭川放送局に異動し、広い大地で羽を伸ばしながら、日本最北の宗谷地方、そして緑豊かな上川地方をくまなく取材しました。この時、地元に人たちに温かく迎えられ、そこに暮らす人たちの「本音」を聞くということを学びました。これが私の記者としての原点となりました。その後、NHK報道局国際部に異動し、欧州(特にドイツ)を担当しました。欧州の移民問題や先住民族問題を現地で取材しました。
2020年に、コロナ禍で人事異動を迎えました。私は欧州もしくは東南アジアを希望していましたが、蓋を開けてみれば、上司から告げられたのは「エルサレムに行ってもらう」の一言。まさに青天の霹靂でした。
しかし、この偶然こそが私の強みでもあると感じています。事前の知識や先入観を持たずにイスラエルとパレスチナをはじめとした中東と向き合い、現地の人々の声に耳を傾け、本音がどこにあるのかを探り続けてきました。
それから5年半。中東は再び世界を震撼させる不安定な地域となり、現実の奥にある声をすくい上げることはますます難しくなっています。それでもなお、現地の人々の声と、その背後にある文脈を伝え続けていきたいと思っています。
筆者略歴
曽我太一 新潟県新潟市中央区出身。大学院修了後、2012年にNHKに記者として入局。札幌、稚内、旭川での勤務を経て、2017年から報道局国際部でドイツ・ヨーロッパ、東南アジアを担当。2020年からエルサレム支局長として和平問題やテック業界を取材。ロシア・ウクライナ戦争では現地取材も行った。2023年末に退職しフリーランスとして中東を拠点に活動。
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